今月のはんこ
新型コロナウィルス感染防止対策市民会議 2020年4月
印文:新型コロナウィルス感染防止対策市民会議
今年はオリンピックを楽しみにしていた方も多いでしょう。世界中を大混乱にしている新型コロナウィルス禍の収束を祈りながら彫刻しました。(※架空の団体名です。)
今月のはんこ「知足 ~足るを知る~」2015年6月
「知足 ~足るを知る~」
昭和30年代はまだ物が足りない時代で、ゴミ問題はなかったように思う。
人の増え方以上にゴミも増え、物に囲まれるほど豊かになった。
世界中が物を追いかけ、ゴミに追いかけられて、豊かさに感謝することも忘れてしまったかのようだ。
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おすすめの一冊:
ロバート・スキデルスキー/エドワード・スキデルスキー著
『じゅうぶん豊かで、貧しい社会 ―理念なき資本主義の末路―』 筑摩書房 2014
今月のはんこ「リー・クアンユー Lee Kuan Yew」2014年11月
シンガポールは、イギリスの植民地であった時代からマレーシアの
自治州の時代を経て、独立した。多民族国であり、都市国家
でもある小さな国を、豊かな独立した先進国になるまでリードした
彼の手腕は、20世紀最高の指導者と言われている。
今月のはんこ~老子の言葉~2014年10月
– – –おすすめの一冊:田口佳史著『老子の無言~人生に行き詰まったときは老荘思想~』光文社 知恵の森文庫 2014
今月のはんこ「シュリーマン」2014年8月
シュリーマン
Johann Ludvig Heinrich Schliemann
トロイヤ遺跡の発見で有名な考古学者。
元々は実業家であったが、世界を旅行するうちに考古学に興味をもち、
世界のあちこちで発掘をしている。
若い頃、マルコポーロの東方見聞録を読み、東方のジパングに興味をもち、
清まで来たついでに日本まで足を伸ばした。
そこでシュリーマンは日本の文化の高さに驚き、手記の中では日本の内容が7割も占めている。
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おすすめの一冊
ハインリッヒ・シュリーマン著 石井和子訳
『シュリーマン旅行記 清国・日本』 講談社学術文庫 1998
今月のはんこ「貝原益軒」2014年7月
貝原 益軒(かいばら えきけん)
江戸時代、黒田藩の人。
『養生訓』の著者として有名だが、あの時代に80才になってから書き残したということに驚く。
人は誰でも年々歳を重ねていくが、品の良い年寄りは案外少ない。
品性や良識、大人の見識などは若い頃からの積み重ねで身につくものではないか。
遅ればせながら精進したいと思う。
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おすすめの一冊
保坂隆著 『60代からの「恥ずかしくない」生き方』 知的生き方文庫(三笠書房)2014
今月のはんこ「エドワード・シルヴェスター・モース」2014年6月
エドワード・シルヴェスター・モース
Edward Sylvester Morse
『日本その日その日』は動物学者・モースの滞在日記。
明治初期の頃の日本社会を見た外国人科学者としての論理的な観察眼はすごい。
150年の歳月をかけて、日本人の倫理観は驚くほど低下してしまったように思う。
安倍首相はこの本を読んで日本をとりもどすと思ってくれたのなら良いのだが……
〈おすすめの一冊〉
『日本その日その日』
エドワード・シルヴェスター・モース著/石川欣一訳 講談社学術文庫 2013
今月のはんこ「ジョン・メイナード・ケインズ」2014年5月
John Maynard Keynes(ジョン・メイナード・ケインズ)
もっとも高名な経済学者の一人。
20世紀を通して活躍し、近代経済学を確立した。
どの時代の経済学も、その時代の自国の国益を考慮しているので、
時間の経過とともに外部環境が変わり、理論と現実はずれてくる。
どの学説もある特定の前提条件の中で立論しているので、
普遍的・絶対的なものにはならない。
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おすすめの一冊
佐伯啓思著『経済学の犯罪 ―稀少性の経済から過剰性の経済へ―』 講談社現代新書 2012
今月のはんこ『則羅手素(ソクラテス)』2014年3月
則羅手素(ソクラテス)
~ よい妻をもてば幸せになれる。 悪妻をもてば哲学者になれる。 ~
この言葉に思わず納得する人は多いのではないか。
かの大哲学者も妻のクサンティッペには手を焼いたようだ。
2,400年もの昔から夫婦の仲は難しいということか。
アインシュタインもノーベル賞で得た賞金で慰謝料に替え、苦労して妻・ミレーバと離婚している。
おすすめの一冊:
『偉人たちの意外な泣き言』 編著 造事務所 PHP文庫 2014
今月のはんこ『聖徳太子』2014年2月
聖 徳 太 子
~混迷の時代~
冷静に今の時代を考えてみると多くの素朴な疑問が出てくる。
政治の世界でよく出てくる「民意」や「民主主義」という言葉も勝手な解釈が独り歩きしているように思う。
私には自由や権利、豊かさが過ぎて、糖尿病の末期によく起きる多機能不全に
社会全体がおちいってしまっているような気がする。
千数百年前、今日に較べれば何もない時代にシンプルな十七条憲法を考えた聖徳太子は、
今日の日本社会を見てどう思うだろうか。
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おすすめの一冊
佐伯啓思著『正義の偽装』 新潮新書 2014
今月のはんこ『田中正造』2014年1月
田 中 正 造
田中正造は、明治時代に起きた足尾鉱毒事件について、その解決に向けて行動した政治家。
100年程前の話は、今日起きている福島の原発の問題と産業の振興という意味では同じだが、
行動を起こした政治家の倫理観・善悪の考え方など今日とは全く違っている。
政治家が倫理観を失い拝金主義に走ると、国家はみごとなまでに衰退するのは歴史の教訓である。
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おすすめの一冊
倉本聰 著 『ヒトに問う』 双葉社 2013
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★こんな番組も!★
NHK 土曜ドラマ「足尾から来た女」
2014年1月18日(土)・25日(土)放送。【総合】毎週土曜 午後9時から10時13分<73分・前後編>
今月のはんこ「超高齢化人口減少社会システム改革委員会」2013年12月
【超高齢化人口減少社会システム改革委員会】
~成熟社会について~
高齢化・人口減少が叫ばれて久しいが、現実に何がどう変っていくのか、何をしなければいけないのか、
正しく理解している人は非常に少ないと思う。
戦後いろいろ整備されてきた社会基盤や社会保障、福祉といった諸制度はことごとく経済成長を前提とした
ものなので、経済成長が困難なこれからの時代は、全く別の視点から社会制度を見直す必要があるのでは
ないか。
核家族制度・中央集権・教育制度・税制等々早く見直さないと、財政だけでなく、マンパワーの問題で
多くの制度が破綻してしまうのではないか。
(※印文の「超高齢化人口減少社会システム改革委員会」は、架空の団体です。)
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おすすめの一冊
小笠原泰 著/渡辺智之 著 『2050 老人大国の現実』 東洋経済新報社 2012
今月のはんこ「興一利不如除一害 生一事不如省一事」(耶律楚材の言葉)
【興一利不如除一害 生一事不如省一事】
~ 一利を興すは一害を除くにしかず 一事を生やすは一事を省くにしかず ~
利益になることを起こすことよりも、害をなくすことの方が大事である。
何かを生むよりも何かを省くことの方が重要である。
耶律楚材(やりつそざい:チンギスハンの宰相)の言葉
今月のはんこ「百折不撓(ひゃくせつふとう)」2013年9月
百折不撓(ひゃくせつふとう)
何度くじけても志を曲げないこと。
経営の神様といわれた松下幸之助も、自伝の中で諦めない間は失敗ではないといっている。
多くの挫折や失敗は、成功や進歩の材料みたいなものかもしれない。
そのくらい根気よく熱心に挑戦しつづけることは、素晴らしいことだ。
今月のはんこ「創意工夫は苦し紛れの知恵である」2013年8月
今月のはんこ「樹陰読書」2013年7月
樹 陰 読 書 (じゅいんにしょをよむ)
夏の暑い季節の中、涼しい木陰で読書をするという意味。
古い言葉ではあるが何とも大人の落ち着いた空間を感じる。
何かとせわしくなってしまった現代人には落ち着いてゆっくり考えるという時が
最も不足しているように思う。
世の中が便利になってますます変化が速くなり、半導体の開発競争と同じように
私たちの身のまわりまでもドッグイヤーになってきたようだ。
消費による満足以上に自然の恵による感謝の念を育てないと、
やがてそのつけは大きくなって私たちのもとへ帰ってくるのではないか。
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おすすめの一冊: 芳澤勝弘著 『白隠禅師の不思議な世界』 ウェッジ選書 2008
今月のはんこ「紫陽花(アジサイ)」2013年6月
紫陽花(アジサイ)
毎年隣のご主人が丹精した紫陽花が見事に咲く季節になりました。
普通では全く読めない当て字ですが、意味は解り易いように思います。
花という字は篆書がなく、華になってしまうので篆書にするともっと読みにくくなります。
日本人は古来より、漢字・国字・ひらがな・カタカナ・当て字・口語体・文語体・音読み・訓読み等々あって、
大変な文字の文化や歴史の中で悪戦苦闘し、さらに上手・下手まで問われ、その上
外国語を覚えろと言われて久しい。
最近は日本語に訳さずにカタカナのまま使っているケースが異常に増えたが、
本当の意味が正しく使われているのか不安になります。
今月のはんこ「世界文化遺産富士山」2013年5月
世界文化遺産富士山
先日、やっと富士山が世界文化遺産に登録されることになりました。
とっくの昔に指定されても良いように思っていましたが、便利さと商業主義の行きすぎで
著しく美観を損ね、自然遺産としての登録が見送られたためです。
日本の国立公園は、厳しい景観条例や私権制限もないので、多くは景観の破壊が進んでしまいます。
文化や歴史を大切にする教育や規制等の国の施策が先進国の中で最も遅れているように思います。
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おすすめの一冊: 静岡新聞社編 『富士山を語る』 静岡新聞社 2013年
今月のはんこ「草木国土悉皆成仏」2013年4月
草木国土悉皆成仏
(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)
草木をはじめ地上にあるものは全て、仏性を持っているという考え。
いかにも仏教的というか日本的というか一言で言いつくした言葉である。
多くの国や地域の社会制度(税制)は例外なく宗教上の戒律や教義を基本にしているので
キリスト教を基本にした西洋の考え方と仏教を基本にした東洋の考え方は、
死生観や自然観、倫理観も含めて大きく異なる。
資源の制約や技術の限界が見えてきた近年では、再び宗教観や哲学が大切になってきているように思う。
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おすすめの一冊 : 松原泰道著 『仏教のことばで考える』 角川ソフィア文庫
今月のはんこ「国際水協力年」2013年3月
水と空気は地球上において最も大切な資源の一つであり、一度、汚染されると大変なことになる。
歴史的に見ると人類の増加や工業化の進展にともない、ほぼ必然的に悪化している。
経済も大切だが次世代の為に残すべき自然や資源は最も優先すべきテーマではなかろうか。
2013年は、国際水協力年として世界中で水の確保や浄化を図るスタートの年だがこのことを
知っている人はどれほどいるだろうか。
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おすすめの一冊:
フレッド・ピアス著 『水の未来―世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題―』 日経BP社
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国際水協力年2013 公式HP(英語) http://www.unwater.org/water-cooperation-2013/home/en/